森林療法とは、森林の力を借りて心や身体を癒すこと。
森林療法という言葉を知っていますか?森林療法とは、森林の力を借りて心や身体を癒すこと。森へでかけ、道を歩いたり、静かにたたずんでみたり、それぞれが心地よい方法で森と触れあい、健康な心や身体を作っていきます。 ヨーロッパでは、森林など自然を活かした保養地が数多くあり、専門の療法士や医師の指導のもと、長年の実績に基づいた質の高いケアが行われています。保養地での療養には健康保険も適用されるなど、国レベルで社会的な整備もすすんでおり、日常の疲れを取ってリフレッシュするためのものから、病気の治療を目的とするものまで、多様な保養地が選定されています。 日本では1999年に初めて森林療法という日本独自の言葉が定義づけられ、2002年に長野県軽井沢市で森林療法研究会(現NPO法人日本森林療法協会)が発足した他、日本の各地でそれぞれの森林特性を活かしたプログラムやコースが生まれています。
森を歩くことは自律神経の働きを高め、リラックス状態をもたらすということがわかっています。
私たち下川町では、2000年から森林療法の研究を始め、2002年には自然療法プロジェクトを発足したのち、2005年にしもかわ森林療法協議会をたちあげました。日本では科学的なデータの蓄積も進んでおり、森を歩くことは、「自律神経の働きを高める」、「血圧を下げる」、「ストレス低下、リラックス状態をもたらす」ということがわかっています。下川町では、定期的な「森林ウォーキング」や、児童を森へ連れ出す「森のあそび」などを開催し、森林を活用した町民の健康づくりに力を入れています。 その他にも町外からの都市住民を対象とした体験プログラムでは、実際に精油の原料となる木の間伐や、精油の抽出などを行うことで、人と森との関わりを肌で感じ、香りを通じて森林療法を体感していただいています。森林と触れ合うことで自然治癒力を高め、自身の健康管理を行っていくためには、継続してその効果を実感することも大切です。森林に足を運べない時には、精油などを使って植物の持つ力を生活に取り入れることもおすすめしています。
森の生活では、自分自身の健康管理に森林療法を取り入れる具体的な手法として「森林セルフケア」を提唱しています。何も難しいことはありません。場所は身近な公園でもそこに木が生えていれば十分です。
1.まず、準備体操をします
自己流でもかまいません。森の生活では「デンデン太鼓式スワイショウ」というごく簡単な気功法をお勧めしています。膝を少し曲げて、腰で上半身を左右に交互ねじると腕は自然に動き、デンデン太鼓のような動きになります。この単純動作を5分くらい続けます。同じ動作を繰り返すことで頭が安心してリラックスを始めるそうです。
2.気の向くまま歩きましょう
ウォーキングではありませんので、季節ごとの自然に目を向けながら自分にとって心地良いゆったりとしたペースを見つけてください。日常生活では視覚に頼りきりなので、聞く、嗅ぐ、触る、感じるといった他の感覚を意識するといいでしょう。森の生活のプログラムでは、目を閉じて森を歩くブラインドウォークが人気です。
3.お気に入りの木を探しましょう
自分なりの基準でお気に入りの木を探します。姿かたちで選んでもいいですし、達人なら「あの木が私を呼んでいる」と引き寄せられるように決める方もいます。お気に入りの木を見つけることでそこに自